翻るミニスカ 景時には悩みがあった。 が好きである。告白はもちろんまだ。そんなコトが出来るわけもなく。 それより重大な問題を先に解決すべく、 景時は思案をめぐらし、行動に出ることにした。 の服装。 とくに問題なのは、白い布地から見えるすらりとした太腿。 あれはマズイ。 大変よろしくない。 戦闘中だというのに、気が気でない。 ちゃんを守るならば。 彼女の前に立つべき。 しかし。 彼女の脚が見えるのを守るには。 彼女の後ろに立たなければならない。 なかなかに苦しい選択だ。 そして。 中はどうなってる? 他の仲間はどう思ってる? 白龍は問題外。 まずは、同じ世界から来た人物に訊ねるべきだろう。 早速調査開始。一人目の白羽の矢、譲。 「あ〜、ミニスカートですか。制服でもあの長さが普通みたいになってますし」 普通?女の子は、みんなあの長さの『みにすかあと』を穿いている!? それはなんと!桃源郷ではないか!!! 次の調査対象を探す。いたいた。九郎。 「まあ、気にしていないが・・・・・・」 嘘だ。思いっきり意識してる。九郎はわかりやすい。 赤くなってるって事は、まさか・・・中は・・・・・・。 よく考えたら、今のところオレがいつも守ってるんだった。見えないように。 さて。いたいた。弁慶。 「珍しい服ですね。本人がいいのですから、いいのでは?」 でた!タラシでスケベな弁慶だ。 向こうから脚を見せてくれるなんて、大歓迎以外の何ものでもない。 だけど、弁慶も中は知らないハズだ。よしっ! リズ先生は・・・止めておこう。 剣で真っ二つに斬られそうだ。オレは自分が大切だよ、うん。 敦盛くん発見。 「熊野で涼しいから滝を見に行こうと誘われたこともあるので。単に暑いのでは?」 オレが求めていた答えではない。 しかも、オレは滝に誘われたことなんてない。 余計な情報を入手した。思わぬ恋敵が! いやいや、まだ勝負はついていない。 次は・・・・・・。いた、ヒノエくん。 「ああ。いい脚してるよな。ついでに上着も軽めだと俺は嬉しいけどね」 その意見には賛成! でも、他の男共に見せる必要ナシ。却下。 言われてみれば、確かに上着だけ普通だよね。 残すところ・・・将臣くんか。どこへ行ったかな? 彼は、よく居なくなるんだよね〜〜〜。あ!いたいた。 「のミニスカか。別に。見せパンだし、いいんじゃね〜の」 またもや知らない言葉が飛び出した。 『みせぱん』だと、あの『みにすか』でもいい!?なんだ? 振り出しに戻る景時。 思ったよりも多そうな恋敵。 あの服装は、早めに止めさせないと。 間違いが起きてからでは遅いのだ! 景時は、の姿を求めてふらふらする事にした。 「景時さん!」 がこちらへやって来る。幸い誰もいない。 これは訊ねてみるいい機会だ。 「ちゃん、今日はひとりなんだ」 「はい。朔はちょっと用事があるって。さっきそこでわかれたんです」 それはいい。朔もいないなんて! オレの疑問とお願いをきいてもらおう。 「ちゃんは、その・・・白いみにすかで平気なの?」 「え?」 「ほら。戦闘中とかさ、ひらひら〜っと。ちょっと心配で」 「ああ!それなら心配ないんですよ!」 は、景時の前で思いっきりスカートを捲り上げた。 「ね!私見せパン穿いてるから。見えても平気な服なんです、これ」 景時は固まった。なんということだ! 見てしまった。いや、正しくは見せられたわけだが・・・・・・ 「ちゃん、ごめんっ!」 またも鼻を押さえて走り去る景時。全力疾走だ。 今度は熊野古道で両手をついて、鼻血を出す男、景時。 そろそろ本気で貧血気味であろう。 疑問は解決したが、お願いは出来なかった。 望美は明日もあの格好で戦うであろう。 そして、彼の部下たちの間では、もう景時の鼻血を知らないものはいない。 |
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あとがき:望美ちゃんは天然ですから!景時くんの貧血は続く(笑)
他の八葉ファンの皆様、ごめんなさい・・・悪気はないです。基本はみんな好きですよ!愛が歪みがちでして(汗) (2005.2.20サイト掲載)