～Heavenly Blue～３０のお題『本当のこと』（望美編）

本当のこと

　景時さんの噂を聞いた───

　源氏の兵たちが噂話をしていて。
　好きな人の名前が出たら、気になるよね～。
　立ち聞きしちゃおっかなと思っていたんだけど。
　なんかそういうの出来なくて。
　参加しちゃった。

　もともと平氏側だったとか。
　頼朝様を助けたとか。
　良くも悪くも取れる話だったんだけど。
　“上総介”って名前が出たら、みんな無口になっちゃった。
　誰なんだろう・・・？

　そうしたら、景時さんが休憩終わり～って言いにきて。
　みんなパラパラと持ち場に戻っちゃったから、聞きそびれた。
　その後・・・景時さんの悲しい話を聞くことになっちゃうなんて。

　噂って、いいかげんなんだよね。
　そんなのわかってるんだけど。
　全部嘘って訳でもないから性質が悪いっていうか・・・・・・
　その人の事を良く思っていなければ悪く伝わるし。
　伝言ゲームみたいなものだから。
　途中で変化しちゃうんだよね。
　
　景時さんの噂もそう・・・・・・
　石橋山で頼朝さんに会ったのは真実。
　助けたのはチガウ。
　ずっと辛かったよね。
　大手柄で源氏に迎えられた形。
　手柄は嘘。
　源氏に寝返ったなんて言われ続けて。
　もう少し先の時代なら、ころころとその時勢の流れで
　寝返りが普通だったのにね。
　戦国時代を見習えってモノでもないけど。

　大丈夫。内緒にするよ？
　でもね～。
　いつか、皆に本当の景時さんをわかってもらおうね！

≪景時×神子に３０のお題≫からお題拝借。お題元はコチラからどうぞ。

　あとがき：景時くんの一番の味方は望美ちゃんなイメージ。すっごい応援してくれそうで。　　　　　(2005.2サイト掲載)

夢小説メニューページへもどる

カウンター