～Heavenly Blue～３０のお題『笑顔』（景時編）

笑顔

　ちゃんの笑顔は。
　皆を元気づける。
　はっきりいって、とっておきの顔を皆に見せてる。
　いや、いいんだけどね。

　戦いの時はすっごい凛々しいんだよね。
　終るとね。
　こう、ふわふわ～っと笑う。
　皆に優しい。

　朔と話してる時は。
　口元に手をあてて、きゃらきゃらって感じ。
　女の子が二人いると、特有の。
　なんていうの？
　華やぐ？和む？

　オレといるとね、よく俯いちゃって。
　中々顔を見せてくれないんだよね。
　並ぶとオレ、ちゃんより背が高いから。
　俯かれると顔見えないんだ。
　
　だから。
　他の人と話している彼女の笑顔を盗み見する。
　一番近くに居たいけど、それだと見えないから。
　このジレンマ。

　ある日、オレは作戦を決行した。
　大したことじゃないよ？
　ちゃんが俯いたら。
　オレがしゃがむだけ。
　いたって簡単。
　そして。
　ちゃんと思っていることを彼女に言う。

　オレ、ちゃんの顔見たいんだよね。
　ちゃん、オレといると俯いちゃうでしょ？
　俯いたら・・・オレが小さくなればいいと思わない？

　ちゃんは、驚いていたけど。
　笑ってくれたんだ。
　しかもね！ここからが重要。
　オレの頬に手を添えて。
「私も景時さんの笑顔が近くで見たかったんです」だって！
　オレの笑顔なんて大層なもんじゃないけど。
　近くで見たいって。
　
　気がついたら彼女をぎゅうぎゅうと抱きしめて。
　頬擦りしてました。
　ごめんなさい。
　でも・・・どんどん欲張りになるなぁ。
　オレ、大丈夫かな？

≪景時×神子に３０のお題≫からお題拝借。お題元はコチラからどうぞ。

　あとがき：景時くんが壊れてきました。大人だからね、中々やるのぅv　　　　　(2005.2サイト掲載)

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