～Heavenly Blue～景時夢『手懐ける』（望美編）

手懐ける　　≪望美ｓｉｄｅ≫

　景時さんって、自分に無頓着すぎ！
　いっつも私には、危ないだの。
　なんだの、かんだの。
　すっごく口煩いのに。

「ちゃんに何かあったら、オレ死んじゃう～」

　このセリフにはちょっとキレた。
「何にもありませんっ！」
　少し冷たかったかもしれないけど。
　景時さんに死なれたら困るもん。
　何もなければいいんでしょって思って言った。

　まさか、景時さんが怪我してくるなんて・・・・・・

　考えたことなかった。
　怖かった。
　ひとりで時間を遡った事を。
　景時さんが英雄って呼ばれたって、ちっとも嬉しくなかった。
　あの時を思い出して。
　
　景時さんがいない───

　真っ暗だよ、そんなの。
　初めて景時さんの「死んじゃう」の意味が理解出来た。
　生きている意味がなくなるって事。

　そこで考えたのよね。
　そう、ご褒美！
　これで景時さんも自分の事を大切にしてくれるはず！
　
　お帰りなさいのチュウvとハグvは。
　無事に帰ってきた時のご褒美にします！
　それと・・・・・・遠くに仕事で出かけて帰ってきた時には。
　何でも好きな事ひとつ言っていいですよ？

　これよ！
　これが妻の夫操縦術なのよ。
　ただし。
　相手がすっごくして欲しい事がわかっていないと意味ナシ。
　私の計算だと・・・・・・膝枕か耳掻きか。
　これくらいでしょう！
　間違ってないよね～♪ヨシッ！

≪景時×神子に３０のお題≫の続編風で

　あとがき：しっかり奥さんになりつつある望美ちゃんの心意気を（笑）　　　　　(2005.4.25サイト掲載)

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