待ちくたびれ  ≪景時side≫





 毎日数える。
 暦に×印をつける。
 進まない・・・・・・
 婚儀の日が、物凄く遠く感じる。

 そりゃ〜オレもね。
 色々したいわけ。
 でも、しない。
 大切に、大切にするんだ。
 オレのお姫様だから。

 それにしても。
 こんなに雑用ばかりあって。
 婚儀の段取りなんてもう、どうでもよくて。
 何処でも好きに座って騒いでよと言いたい。
 勝手に色々決めてくれちゃってさ。
 オレ、偉くないからそういうのわかんない。
 内裏でさぁ。作法、作法言われて。
 ほんと面倒。
 
 また暦を見る。
 ・・・・・・早く来ないかな。
 待ち遠しいって、こういう気持ち?

 ちゃんは、どんどんこの家に馴染んでいて。
 しっかり台所仕事もしちゃってて。
 婚儀がまだだって事、忘れそうになる。
 今だって、帰れば『おかえりなさい』って迎えてくれる。
 
 そうなんだよ〜。
 婚儀の前から、もう式が終っているようなこの環境が。
 オレにはキツイ。
 一日中ちゃんとイチャイチャしていたい。
 婚儀の後は休みくれるよね〜、普通。
 無理っていうからさ。
 ちゃんと抜け出すことにした。
 三日くらい許してよね。
 こんなに毎日我慢して暮らしてるんだから。
 九郎たちにしてみれば、もう一緒に住んでいて。
 何か変るのか?って思うだろうけど。
 ぜぇ〜んぜん違うから。
 一緒にいられる時間が格段に違う。
 部屋一緒だもん。
 そういうきめ細やかなことがわかんないんだな、九郎は。

 あ゛!そんなことより。
 あの部屋片付けないと。発明部屋!
 ちゃんも気になってるみたいだし。
 危ないものは処分したから、掃除しないとね。
 壁の修繕も頼んだし。
 まだまだやる事山積みだ〜!





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≪景時×神子に30のお題≫の続編風で

 あとがき:かげかげ、大忙しなのに暦は進まず(笑)楽しみは、なかなかこなくて。当日になると、「あっ!」という間に終るもので   (2005.3.29サイト掲載)




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