下準備  ≪景時side≫





 ちゃんの素晴らしい作戦を実行するためには。
 入念な準備が必要で。
 まずは、式当日の予定の確認。
 ここが一番大切。
 後はどうでもいい。
 いや、お天気は重要だけどさ。
 仕事をしながら、つらつらと式の予定も書いてみる。

「九郎。頼朝様、いつ京へ到着するの〜?」
 さりげなく話題にする。
「式の前日の予定だ。そんなに長くは鎌倉を離れるわけには
いかないからな」
 九郎がもっともらしく言う。
 かわいいねぇ。待ってるくせに。
 頼朝様がギリギリ到着なのは、オレにとっては好都合。
 準備時間が長くとれるって事で。
「九郎の方に泊まるんだよね?」
「当り前だろう。どうしてお前の家に・・・・・・」
「いや〜、なんとなく」
 鎌倉での最後が最後だったからね。
 何か嫌味のひとつでも言われるかなってさ。
 小さい幸せで満足な小さい男だけど。
 オレにとっては、この平穏こそが最上級の幸せで。
は・・・どうしてる?大人しくしてるのか?」
 一瞬ドキリとした。突然なにを言い出すんだか、九郎は。
「うん。元気だよ。ご飯がおいしいくてね〜。全部おいしいんだ
けどさ。とくにちゃんが作るきんぴらがね・・・・・・」
「元気ならいい」
 人がこれから話をしてあげようとしてるのに。
 九郎は、また仕事を始めてしまった。
 ま。いいケドさ。
 
 再び当日の事を考える。
 家から大内裏方面を避けるとするなら・・・・・・
 それに。リズ先生にも前日には言わないとなぁ。
 いや。事後がいい。
 後は、将臣くんたちの予定を確認しないとね。
 それで完璧。
 そろそろ京へ来そうなヒノエと。
 弁慶を注意すれば、大丈夫。
 
 今日も早く家に帰って。
 ちゃんの膝枕狙い!
 オレのささやかな野望。
 昼寝できる時間に帰れるようになるのがね!
 まだまだ西国は、問題山積みだからね。
 





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≪景時×神子に30のお題≫の続編風で

 あとがき:まずは情報戦。基本です。後は・・・・・・     (2005.3.19サイト掲載)




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