二人なら  ≪望美side≫





 またまたコンビニへ寄り道。
 うふふ。また・・・だよ?
 景時さんって、めちゃ可愛いんだ〜。
 今は、チラシを見ながら機械を操作してるの。
 何をするのかな〜。


「ね〜、ちゃん。これ、どうかな?」
 今度はなあに?何を見つけたのかな?

「何ですか?・・・お弁当?!」
 思わず景時さんの顔、じぃ〜っと見ちゃった。
 お腹は空いてないはずだよ?食べたばかりだし。

「そ。お弁当の予約出来るんだって。明日、取りに来るってどう?」
 うわ〜、かなりしてみたそうな顔だ。
 わかりやすいよ、景時さん。

「・・・明日の朝、食べてみましょうか?」
「だよね〜!朝がいいよね。うん、うん」
 嬉しそう。たまにはいいよね!

「ホテルの朝ご飯、全部試しちゃいましたもんね」
「うん。のんびり二人で部屋で食べたかったんだよね」
 ・・・え〜っと。
 それって、もしかして二人きりがイイって意味だよね?



「そっ、そのぅ・・・私も二人、嬉しいです・・・・・・」
 精一杯気持ちを伝えてみた。
 伝えてみたのにっ!



「じゃんっ!出来た〜、写真。いいよね〜、コンビニって」
「ああっ!そんなのいつ撮って・・・・・・」
 私の横顔をL版サイズでプリントされてた。
 あ・・・ありえない、それ。

「・・・景時さん?あのですね、何も旅先でしなくても・・・・・・」
「え〜〜、すぐに欲しいよ。それにさ、これ、したかったんだ!」
 今度は何?!何をしたのっ?

「ほ〜ら。小さいシール。オレも欲しかった〜」
 かなり自慢げに二人で撮ってもらった時の画像を見せられても。
 それ、どこに貼るつもり?

「これをね〜、ココにぺたん」
「えっと・・・携帯に貼りたかったの?」
 嬉しそうに携帯を見せてくれるのはいいんだけど。
 それ、ケイタイ使う度に見えるよ?見えちゃうんだよ?
「そ!欲しかったの。それでは!お弁当の予約をしないとね」
 お弁当はレジでなんだ〜。ふ〜ん。
 差し出された手に手を伸ばす。
 いつも自然に手を出してくれるから、繋いじゃう。


 ・・・うわっ!引っ張られた。


 『今夜はイイんだよね?明日はさ、少し遅い朝ご飯にしようね』


 フェイントだぁ。内緒話みたいに囁かれた!
 今、ものすっごい赤いよ!私の顔!!!
 時々こういう悪戯するの、景時さんたら。
 コンビニの中で囁かなくたっていいのにぃ。


「・・・景時さんがお弁当取りに来てね?」
「もちろん!」
 少しだけ意地悪言っても、ちっとも気にしてなくて。
 結局明日の朝は、一緒にお弁当を取りに来るんだろうな。
 いつも一緒だから。


 景時さんに悪戯されちゃうの、嫌いじゃないよ。
 ・・・好き・・・かな?
 恥ずかしいけど、好きかも。
 景時さんも、少し照れてるの知ってるもん。
 でも、言葉にしてくれるから。私も───


「景時さん!・・・・・・・・・・・・」
 背伸びをして、耳打ちする。



 『お風呂もイイよ?』



 レジの前で、景時さんが真っ赤になる。
 悪戯、返しちゃった!
 本当にいいもん。
 お風呂も一緒ね?
 明日はコンビニのお弁当でブランチだね!

 朝から散歩。
 手を繋いでのお散歩。
 鎌倉へ帰ってからも、したいかも〜。
 近所で友達にみつかっちゃうかな?
 ダメかなぁ?したいなぁ〜。






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≪景時×神子に30のお題≫の続編風の続編風→現代へ

 あとがき:深夜のコンビニって、どうしてあんなに楽しいのでしょう?不思議空間ですよね☆     (2006.05.19サイト掲載)




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