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過ぎてみれば 「ふぅ〜っ。脱出成功!」 「ぎゅむぎゅむでしたね〜〜〜」 賽銭を投げるまでは意気込みで忘れていたが、参る程の時間はその場に居られず、押し出される様に 左右へに分かれている出口へ進まされてしまった。 辛うじて繋いだ手が離れずに、景時とは拝殿前からの脱出に成功した。 「あれれ?二人はどこかな〜?」 景時が、その高い身長を活かして周囲を見回すが、あちらも背が高い二人なのに見つからない。 「逆に行っちゃったのかな?携帯は・・・無理みたい」 が携帯を取り出してディスプレイを見れば、制限中の文字が浮かんでいる。 「う〜ん。こういう時は・・・・・・入り口かな?お守り売っていた辺りで待っていようか」 「ですね!」 近くには居ないと判断し、応天門の傍まで二人で手を繋いで移動した。 「こっちだ!」 柱を背に、将臣と譲が立っていた。 「よかった〜、たぶんココかな〜って」 景時が軽く手を挙げて二人の前に歩み寄る。 「よかった。二人とも、急に消えちゃうんだもん」 「そっちだろ、消えたのは」 将臣が軽く肩を竦めた。 「まあ・・・あの状況では仕方ないですよ。次はどうしますか?」 「もちろん、八坂神社へ行く〜〜〜。くるくるの火、もらいたい!」 将臣と譲は首を傾げる。 「え〜っと・・・“おけら火”っていうんだっけ?あれをね、もらいたいらしくて」 ガイドブックを読んだ景時には、の言いたい事がわかっていた。 「あ〜、あれ。縄を回しながら持ってるやつか・・・・・・」 「それ!それがね、無病息災らしいの」 が理解を得た喜びで軽く飛び跳ねた。 「・・・先輩。それは、その火を火種にして、お雑煮を作ったり、お茶を点てたりした場合に・・・・・・」 譲の足は、将臣によって踏みつけられた。 「ま!もらえりゃ満足なんだろ?俺たちはさ、八坂から別荘が近いから。八坂でお参りしたら別行動な」 「そ、そうなの?でもさ・・・・・・」 景時は、なんとなくホテルの部屋で四人で話し込むつもりでいた。 「そ。俺たちは明日は年始のお約束行事をしねぇといけないんだよな〜。だから、途中で抜けさせてもらうぜ」 将臣も道を知っているらしく、さっさと八坂神社の方向へ向かって歩き出している。 「そっかぁ・・・・・・じゃあさ、二日にお邪魔するのは大丈夫かな?」 景時は、年末の挨拶が半端だった事が気になるのだ。 (この世界へ来たばかりのオレを、迎えてくれた人たちなのに・・・・・・) 「だね!二日にその・・・別荘?行ってみたいかも。どこにあるの?」 「どこって・・・その辺?そういえば、住所は知らなかったな!」 将臣が豪快に笑い出す。 「兄さん・・・頼むよ。とはいえ、僕も住所を知らないんですよね。東山なのは確かなんですけど」 景時は頭の中で位置関係を整理していた。 (・・・菊幸亭の傍ってコトだよな) どちらが見張りで、どちらが見張られていたのか? 「清水寺に近い?」 「ええ。清水寺のライトアップを目指して帰れば帰れます」 譲が目印について返事をする。 「ふ〜〜ん。ま、この辺りまで来ればいいよね?迎えに来てくれるでしょ?駅はあっちだし」 景時が電車の駅方向を指差すと、将臣が頷く。 「ホテルまで迎えにいくぜ?親父がスキップで・・・はいかないな。雅幸おじさんがいるんじゃ。今回の件じゃ、 ビビッてたっぽいもんな〜。昼メシは一緒に食べたらしいけど。どうなんだか」 「あはは!それは大丈夫。お父さん、機嫌よかったよね?」 景時がを見る。 「かな〜?ママとの賭けには負けちゃったから、いいのかわかんないよ?」 が忍び笑いを漏らす。 「はぁ?花奈さんとだよな?」 「何を賭けたんですか?!」 将臣も譲も興味があるらしい。景時とを振り返り、立ち止まった。 「・・・ママと手を繋いで初詣だよ?勝負の内容はムカつくから言いたくないけど」 しっかりと雅幸の弱点をバラす。 「へ〜〜、それはそれでイイ夫婦だな。仲良しさんでいいんじゃねぇの?花奈さんの勝利か」 のんびり天然の花奈が勝ったという勝負内容も気になるが、がムカつく内容となれば聞かずとも分かる。 「おじさん、勝つつもりはなかったんじゃ・・・・・・」 譲が雅幸の行動を分析しだす。 「さぁ〜?パパはへそ曲りだから、わかんない。でもいいの。それがパパだから」 人の流れのままに歩けば、見覚えのある景色に変わっていた。 「ま〜だこんなに人がいるのかよ・・・・・・」 そろそろ一時も過ぎて深夜と呼ばれる時間帯。それでも、まだまだ人が溢れている。 「皆もいくつか廻ってるんだよ。お参りはもうしたから・・・あれだ!」 「うわ・・・案外狭いんだね?」 さぞかし広い場所なのかと思えば、八坂神社はこじんまりとしていた。 境内も平安神宮の広場と比べると、そう広くはなかった。 「こっちも明るいな〜〜〜」 街灯の数もそう多くは無い町並みで、新年だけは特別といった様子。 歩く足元の明かりに不自由はなかった。 「・・・景時」 譲とがおけら火をもらいに行っている間、景時と将臣は少し距離を置いて二人を待つ。 「ん。気づいてるよ。何も出来ないと思うよ〜?その後ろにも気配あるでしょ」 平安神宮を出たところから、背後に気配を感じている。 偶然にしては、いつまでも同じ距離を保っているのはおかしい。 さらにその後ろにある気配について気づいていないからこその行動であり、哀れにも思えるのだが。 「・・・俺たちが来なけりゃ来ないで大丈夫だってわけか。どうりで親父も帰って来いって言うわけだ」 軽く頭を振る将臣。首からいい音がする。 「そうなの?将臣君たちはさ、オレたちを助けに来てくれたんだよね?違うの?」 将臣が照れ隠しに頭を掻いた。 「ああ・・・そのつもりだったんだけど。邪魔だろうからって親父がな。やっぱ雅幸おじさんが?」 「そう。後はオレに任せるって。だから、そんなに心配はしていないんだけど。楽しいほうがいいでしょ?」 景時に微笑みかけられ、将臣がいよいよ照れた。 「・・・っとに。アンタ天然でタラシだよな」 「ええっ?!オレ〜?いまだかつて、そんなコト言われたの初めて〜〜〜」 景時の大げさな仕種に、将臣が声を上げて笑い出した。 「しかも、笑いのセンスまであるとキタもんだ。オンナ受けするよな〜」 「そんなぁ!ダメだよ、私の旦那様なんだからっ!!!」 戻ってきていたらしいが将臣に抗議する。 「・・・つか。ソレ火だから!」 が将臣に向かって振り回しているのはおけら火。間違いなく火気である。 「あわわ!ご、ごめん。将臣くんが変なコト言うから〜〜〜」 「兄さんが悪いですよ。確かに景時さんはモテそうですけどね」 景時がの手からおけら火をもらい受け、軽くその頭を撫でた。 「ほ〜ら。“そう”なだけだって。譲君も言ってるでしょ?“モテる”じゃないんだからさ」 「だって〜〜〜」 が思うに、朝食での事もある。景時自身が気づいていないだけなのだ。 「ほら、ほら。そんなにしたら、美人さんが台無しぃ〜〜」 頬をつつかれ、が大人しくなった。 「・・・将臣くんたちは、いつまでこっち?私たちはパパ次第だからわかんないんだけど・・・・・・」 聞き忘れていた事を思い出し、振り返る。 「さあ?純忠おじさんも別荘の方へ避難してきたしな〜。母さんは新年の藤原の集まりには行かないつもり みたいだぜ?すっかり寛いでる。顔もスッピンに近い・・・イテッ!」 将臣の後頭部へ、譲の平手が軽く飛ぶ。 「・・・そういう余計な事はいいんです。とりあえず、二日にしましょうか?こちらはいつでも大丈夫だと 思いますから。来る直前にでも連絡もらえればOKですよ」 顎へ手を当てて景時が頷く。 「そうさせてもらっちゃおうかな?混んでいない時に帰るつもりではいるらしいんだけど・・・・・・」 「そうですね!おじ様とおば様によろしく伝えてね?」 頭を擦りながら頷く将臣。譲は元気に返事をした。 「じゃ、俺たちはそろそろ帰るな。・・・二人は大丈夫か?」 「問題なし!電車も動いてるし。ここを真っ直ぐふらふらしてもいいし。コンビニもあるしね〜」 鳥居から真っ直ぐ階段の先を見れば、京都の市街地へ向かう道。 そろそろ人も少なくなってきていた。 「じゃ、また明日!」 「おう!」 手を振って将臣と譲を見送り、景時とは階段を下りて大通りを横切る。 「これって、どこまで持ってていいのかな?」 の代わりにおけら火の縄を軽く振り回しながら景時が歩く。 「・・・ごめんなさい。考えナシに貰っちゃって。そうですよね・・・危ないしぃ・・・・・・」 「あ、そういう意味じゃなくてね?この火でお湯を沸かして飲んだら無病息災なんだよな〜って・・・・・・」 おけら火を欲しがったからには、お雑煮を温めるのには使えなくとも、せめてお茶くらいは飲みたいだろうと、 の気持ちを考える。 「そ〜だ。振り向けばいいんだったよな?」 将臣たちを振り返る時とは違い、歩いていた道で突然後ろを向いて立つ景時。 「景時さん?何?」 「いいの、いいの。待ってて!」 大きく手を振り、誰か知り合いでもいるかのような動きの景時。 すぐに景時の携帯が鳴った。 「あれ?携帯通じるんだ」 電話に出てみれば、予想通り洋二の声。 『・・・アホ。目立ちすぎだ。南座はわかるか?わかるなら頷け』 二回首を縦に振る景時。かなり挙動不審だが、は黙って隣で見ている。 『そのまま通り過ぎて、左手へ曲がったら車へどうぞ。もちろん、おけら火付でOK。家でお茶を飲んだら送るよ』 それきり電話は切れてしまった。 「・・・うぷぷっ」 携帯をしまうと、口元へ手を当てて景時が笑いを堪える。 いつから二人を、どこから見守っていたというのだろうか? 「景時さん?」 軽く片目を瞑って見せると、いつもの軽口を叩く。 「任せといて〜!これでお茶をいたしましょう。ただいまご準備させていただきますよ?」 の手を引いて、目的の交差点へ着くとすぐに言われたとおりに曲がれば見覚えのある車が止まっていた。 目の端で確認すると、の手をしっかりと掴む。 「行くよ?」 「えっ?」 軽く走ると、車へ乗り込む。 慌てて追ってくる気配をその場へ取り残して、洋二が運転する車は遠回りをして覚えのある離れへと戻った。 「お待たせしました。この中には梨木神社の水が入ってるよ?さっきのおけら火はココ。すぐに沸くと思う」 小さな火鉢を用意され、そこへおけら火で火が点けられた。 「わわわ!嬉しい〜。火をどうしようって思ってたんです」 暖かい部屋でが火鉢を眺めながらお湯が沸くのを待っている。 近くにいなくても十分に暖かいのだが、見ていたいのだろうとをそのままにし、景時は洋二へお礼を述べた。 「ありがとう!試しに振り向いたんだけど、ホントだったなんてね?」 確信しているからこその行動だろうにと、洋二は下を向いて笑う。 「まさか・・・あんな大きく手を振るなんてな。予測できなかったよ」 車にいた洋二が、景時が振った手が見える訳が無いのだ。 「ふうん?だってさ、振り返るのなら『振り返ってます!』ってわかるようにしないとな〜ってね!」 万歳して見せる景時。 「・・・あっそ。いいさ、別に。こちらも早く帰れて助かってるしね」 朝までと思っていたのに、予想より早く、しかも、こちらの用意していた部屋も無駄にはならなかった。 「うん。着物・・・だからね。ちゃんが色々大変でしょ?それくらいは・・・ね」 どこまでも中心の景時。洋二の顔が堪えきれずに歪んだ。 「・・・・・・あっはっはっは!ダメだ、無理!笑っていいか?」 「もう、笑ってるでしょ」 涼しい顔での背中を見ていると、洋二の声に驚いたが振り返る。 「なっ・・・どうか・・・した?」 「な〜んでもない。そろそろお茶が飲めそうな感じ?」 景時が火鉢にある鉄瓶を指差す。 「うん、たぶん。温くは無いと思うんだけど・・・・・・これ、熱いかな?」 「ん?そうだね。任せといて。オレが持つから、ちゃんはそっちをお願い」 立ち上がると、景時が鉄瓶を持ち湯冷ましへ湯を注ぐ。 は急須へ茶葉を入れ、三人分の湯呑みを用意した。 「すみません、お客様にさせては申し訳ないな。誰か呼ぶのに」 立ち上がろうとする洋二を景時が手で引き止める。 「いいの、いいの。ここまで楽させてもらったし。ちゃんのお茶は美味しいんだから!飲んでみてよ。帰りも 送ってくれるんでしょ?」 景時がまた元の場所に洋二と向かい合わせに座る。 「もちろん、そのつもり。・・・・・・何も気にしなくていいよ。報告は社長にしてあるし」 小声で景時へ伝える。 「うん。見てるのが目的だったみたいだから、心配はしてないよ。こう見えて、武術の心得だけはあるから」 「は?心得だけって・・・ペーパーテストじゃないんだから」 景時と洋二が和んで話し込んでいると、がお茶を淹れて来た。 「いいな、いいな。何の話ですか?あ!こんなところにチョコがある!食べてもいいですか?」 さりげなく小さなチョコレートが用意されていた。箱へ手を伸ばす。 「どうぞ。さんが好きかと思って用意しておいたんだ。しまったな・・・コーヒーの方がよかった?」 日本茶の用意をしておいたのだが、チョコレートは洋菓子。 「ううん。いつも混ぜ混ぜだからへ〜き。うちは玄米茶とかでチョコでもクッキーでも食べるよね!」 景時の腕を軽く叩く。 「そうだね〜。お茶とお菓子の組み合わせは自由かな」 が好きな菓子が用意してある方が余程気になる。けれど、ここは雅幸のテリトリーだ。 (・・・当然といえば当然かな) 一口日本茶を含むと、身体の中をじんわりと温度が通過する。 「はい!景時さんも食べる?」 「ん〜?じゃ、ひとつもらおうかな」 ぱっかり口を開けての方を向く景時。自分で取る気はないらしい。 「美味しいですよ〜。ふわんって溶けちゃうの」 もいつもの様に景時の口へチョコレートをひとつ摘まんで入れる。 「ね?このチョコレート、すっごく美味しい〜よね」 「あ〜〜、うん。お餅っポイのかな?これ、どこで売ってるの?」 の好物を見つけたのだ。景時が口を動かしながら洋二に尋ねる。 「秘密。・・・・・・と、言いたいけれど。これはね、ネットで買ったんだ。うちでもお土産用のデザートや 菓子を研究しようとしてね。変わってるよね。こういうのって、貰ったら嬉しい?」 次のチョコレートを頬張っているが、大きく縦に首を振る。 「そうか・・・チョコレートで和のテイストはいけそうだよなぁ・・・・・・」 問題は、父親である。頑固な七代目は、懐石や和食一本で創作料理というジャンルを否定している。 「チョコじゃなくても、いいと思いますよ?餡のお菓子だって大好きだもん。抹茶アイスなんて、最初に考えた 人だって、ちょっと無理〜って思いながらも試したと思うし。箱があんまり大きくなくて美味しいと嬉しいな」 「・・・箱?」 洋二が首を傾げた。 「箱。袋だとお菓子が潰れたら残念だし。箱が小さければ友達に買いやすいですよ?お土産なんですよね?お土産は、 帰りに邪魔になるのと賞味期限が心配なんですよね〜。もちろん美味しくないと買わないですけど。せっかく京都な んだから、和紙とかで可愛くなってたら三倍嬉しいかも〜〜〜」 身振り手振りで、箱の大きさを示す。 「そっか。女の子をターゲットにするなら、それもいいな」 「・・・経営厳しいの?」 景時が心配そうに洋二を見た。 「いや?いわばセカンドラインのカフェでも作ろうかなぁ?くらいなんだけどね。考え中」 が身を乗り出す。 「そ、それいいですね!あのね、気軽に入れそうな入り口だと嬉しいです。それと、お手頃価格で!」 店が探しにくいのだ。観光客相手の店ではない店という意味で。 「そうしたら、お客様第一号で来てくれる?景時と」 「はいっ!メニュー、ぜ〜んぶ味見しちゃう」 目を丸くする景時。 「・・・全部って・・・ちゃん・・・食べすぎだよ、それは」 「食べたいから頑張る!」 振袖を気にせずに、軽く拳で頑張りぶりをアピールする。 「あはは!いいね、約束だ。一から何かを始めるのは初めてだし。アイデアあったらよろしくね」 少しだけおしゃべりを楽しむと、景時とは宿泊しているホテルまで送り届けられた。 「えっと、お風呂・・・はうううっ!着替えてからじゃないと・・・・・・」 振袖の袖がどこについてしまうかわかったものではない。 がバスルームへ向かう足の方向を変えた。 「あはは!オレがするよ。ちゃんは楽な服に着替えるといいよ」 既に三時を回っている。早く休ませないと、が心配で堪らない景時。 「・・・・・・お願いしちゃいます!これ、脱いでくる」 頭を下げて、着替えに向かう。 「・・・色々な意味でもったいなかったかな?」 次に着物姿を見られるのは、いつだろうと頭を過ぎる。 「ま!風呂が先〜〜っと」 景時はシャワーでもいいが、には寒い思いをさせたくない。 足早にバスルームへ行き、風呂の準備をした。 「明日は何時〜?」 すっかり就寝準備完了の景時と。が目覚ましのパネルの前で首を捻っている。 「ちゃん。今日だよ?」 「あっ!そうだった。え〜っと・・・・・・八時くらいに起きます?」 指折り数える。どうしてもあと一つお参りしたい社があるのだ。 「何時でもオレはいいよ?・・・その・・・ちゃんと起こすし・・・さ」 先に横になった景時は、肘枕でを眺めている。 「じゃ〜八時!・・・・・・・・・よしっ!念のため、電話も・・・・・・・・・・・・」 受話器を持ち上げて、時間をセットする。 「あはは!そんなに起きたいんだ」 そこまでして起きたかったとは考えていなかった景時。 (忘れたフリして寝坊したら、泣かせちゃうよな?) を休ませるために、わざと寝坊をしようとしていたのだが止めた方がよさそうだ。 「はい、ちゃんはココ〜。早く寝よう?」 景時が伸ばしている腕を見て、が微笑む。 「うん!明日も二人で初詣しよ〜」 景時の腕を枕に、が横になった。 しばしの休息。 起きたら、懐かしのあの地へ向かうべく─── |
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≪景時×神子に30のお題≫の続編風の続編風→現代へ
あとがき:そして初詣、前半が終わり。次は起きてからv (2006.02.09サイト掲載)