追いかけて ≪望美side≫ ちっちゃ・・・・・・。 神泉苑、池だよ。水溜り?池・・・かな。うん。 ちょっと広いお寺のお庭の池より狭くない?! 白龍は龍神様なんだから、ここで呼んだら─── 白龍の頭と尻尾が道路に出てるよ!!! ちょっと貧血。それって、それって・・・大迷惑?! どうしよ〜、どうやって呼べばいいのかなぁ? 景時さんって、冷静なんだよね〜。 有川家の桜だった。あっちでもいいんだし。 それに、有川家なら平気そう!ここよりはお庭とお家を足せば広くない? よかったぁ〜〜〜。 ・・・・・・お家は潰しちゃだめなんだよ?白龍。 注意しておかなきゃ。 どうやって? でもぉ・・・学校に降ろしてくれた時は小さな姿だったし。 あれなら大丈夫だと思うんだけど・・・・・・な。 しったかぶりして京都御苑を案内してみた。 やっぱり付け焼刃はボロが出ちゃって。 ちゃっかりガイドブックを景時さんへ押し付け! 名水だもんね〜。 料亭でも汲みに来る名水だよ? しかも無料ってトコがいいの。 迷子になりそう・・・・・・。 景時さんって、頭の中に鳩を飼ってるのかな? 伝書鳩みたい。目的地まで一直線! どうして方向わかるんだろ〜〜〜。 途中からは北も南も怪しかったんだ、実は。 梨木神社発見! ご神木にも願掛け! やっぱり、どうせこっちへ戻してくれるならさ。 卒業後にして欲しかったよぅ。 そうすれば・・・・・・きゃきゃきゃっv すぐに景時さんのお嫁さんになれたのにぃ。 白龍ったら、気が利かないんだから! 『デートもたくさんできるし?これは、これでさ!』 そうよね〜、景時さんとイベントたくさん迎えられるんだし。 クリスマスもしたしぃ。初詣はもうすぐで。 あっ!!!バレンタインもあるじゃない? 毎月大忙しだ〜〜〜。 まずは初詣よね。 頑張って手を繋いで歩かなきゃ。 足元だけが心配なんだよね。草履は寒いかなぁ・・・・・・。 「ちゃん?次はどこへ行こうか〜〜〜」 ガイドブックをポケットへしまっちゃったよ? 「えっとね、銀閣寺って思ってたの。だから・・・・・・」 景時さんのコートのポケットのガイドブックを取ろうとしたら! 「大丈夫だよ。もう覚えたし?だけど、手はこのままが良さそうだね」 景時さんのコートのポッケの中で手を繋いでるよ? 温かいけど・・・・・・。 「どうしたの?そうか!寒い?もっと近くがイイ?」 突然肩に手を回されて。 「・・・えっと・・・・・・景時さん?身長差があるし・・・大変・・・・・・」 「じゃない!大変じゃないんだな〜。それに、この方が温かいよね!」 上機嫌で歩く景時さんを見ていたら。 このままが一番嬉しいなって思えた。 歩道も狭いし・・・・・・変じゃないよね? ぴったりくっついて。 同じ歩幅で歩く。 景時さんは少しだけゆっくりと。 私は少し急いで歩く。 いいな。こういうの。 なんていうんだろう、こういう気持ちって。 大切に、大切に育てていかなきゃ。 |
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≪景時×神子に30のお題≫の続編風の続編風→現代へ
あとがき:歩幅は例えでして。色々な事の足並みを揃えたいな〜ってキモチをv (2005.12.23サイト掲載)