北風と太陽 ≪景時side≫ やっぱりちゃんのお父さんもお母さんも面白い。 一見厳しそうでいて、陰でめちゃめちゃに甘いお父さん。 ちゃんの間違いには厳しい。北風さんだ。 めちゃめちゃ甘いのかな〜と思うと、チクリとした厳しさ。 後は最強の応援団のお母さんは太陽さん。 そんな二人から生まれたちゃんは。 見た目は太陽なんだけどな〜。 自分には北風さんらしい。 人に優しく、自分に厳しく。 ま、ここまでなら結構いると思う。 ちゃんは、人の間違いにも厳しい。 オレは何度となく、進むべき道を示された。 ちゃんのお父さんと、夕飯までの間に色々話した。 ほとんどオレの事。 あと、最後の戦いの前夜くらいからの事。 ちゃんに「逃げないで!」って言われた、あの出来事辺りから。 「ふうん?にしては、随分と頑張ったんだね。甘えん坊かと思ったら」 あまり驚いてないですね?殴られるの覚悟したのに。 オレってば、ちゃんを撃ったんですよ? 「おや?どうしたの、景時くん。それくらい予想出来ただろ?君が撃たなかったら、 北条政子の部下か本人に本当に殺されていただろうさ」 ・・・そんな怖い事を、サラリと言わないで欲しい。 あの土壇場で賭けに出たんですよ、オレ。 「あの子にとって、それだけ君が大切って事なんだよ。だから、もっと 自信を持ちなさい。あの子を振り回すくらいにね!」 そ、そ、そ、それは無理です! ちゃんを振り回すなんて、とんでもない!!! 話の間中、オレの顔色は青くなったり赤くなったり大変だった。 オレが玩具にされているような・・・・・・。 オレにとっても、ちゃんの両親は北風と太陽みたいだ。 厳しいけれど、ほんとに厳しい雅幸さん。 オレを息子と認めてくれた。 うん・・・・・・ビシ、ビシ扱いてくれそうだ。 あ、あはは。しっかり働かないとね。 温かくて、のんびりな空気の花奈さんは。 礼儀正しい人なんだな〜、きっと。 “くん”でも“さん”でもいいんだけど。 きっと、オレの年齢がね。ひっかかるんだと思う。 だよな〜。オレって、ちゃんより・・・・・・・・・・・・。 考えたくない事だが、ご両親とちゃんのどちらからも中間に位置する。 オレの母上なんて、もうシワシワ〜なのに。 お若いです、二人とも。 前にちゃんが言ってたなぁ。 『日焼けしたくないよぅ』とかさ。『トリートメントがないと、髪がぁ』とか。 オレも、パックしてわかった事だけど。 色々なモノがあるねぇ、ここ。 母上のお土産、パックがいいかな?皺伸びる? オレの太陽はちゃん。 普段は温かくて、気持ちいいんだ。お昼寝心地。 でも、オレを照らす月でもあると思う。 太陽だけじゃ疲れるんだよね、人間は。休みも必要で。 穏やかに優しい光で照らしてくれる。 静かに隣にいてくれる・・・安らぎをくれるんだ。 それでいて、虹色のキラキラも。 “全天候型”な君には敵わない。 君にとっては、どんな事でも関係ないらしい。 すべて“自分”が“どうしたいか?”なんだね。 どうしたら大切に出来るのかな? オレは、ちゃんの空になりたいな〜〜〜。 夢が大きすぎかな? |
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≪景時×神子に30のお題≫の続編風の続編風→現代へ
あとがき:景時くんも甘えていいんだよ〜ってね! (2005.8.3サイト掲載)