願望  ≪望美side≫





 景時さんと暮らしたかった。
 私の我侭。
 今までだって、お母様や朔がいたから生活出来た。
 わかってるんだけど。
 こっちの世界でなら・・・二人でも暮らせる気がした。

 それは、現実には私はまだ高校生で。
 一緒に暮らしたら景時さんが何て言われちゃうかまで考えられない。
 それくらい子供で。
 稼ぎなんてなくて。
 親に頼るだけの存在でしかなくて。

 それでも、頑張れば家事は出来そうだったし。
 景時さんとだけは離れたくなかった。


 無理させてるのもわかってるの。
 この世界のこと、知ってるけど知らないんだよね。景時さんは。
 経験がないのに知ってるって、本を読んだ時に似てると思う。
 簡単に作れそうなのに、作ると作れないお菓子みたい。
 でも、そういうのは言わない人だから。

 大丈夫なフリが上手なんだよね。
 あまりに合わせるのが上手だから。
 自分でも忘れてるでしょ?

 あなたが落ち着ける場所。
 あなたと私の居場所を、二人で作りたいの。
 だめかなぁ?


 お酒も飲めないけど。
 待ってくれる。

 結婚もすぐに出来なくて、奥さんらしくないけど。
 待ってくれる。

 背伸びを知られたくなくて。
 それでも追いつきたくている私の気持ちを。
 待たせてばかりだけど、待っててね。



 毎朝のおはようを頂戴。
 それだけで、一日頑張れるから。
 
 毎晩のおやすみも頂戴。
 あなたの隣なら安心して寝られるから。

 あなたの全部が欲しい我侭聞いてね?






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≪景時×神子に30のお題≫の続編風の続編風→現代へ

 あとがき:想いが自分の中で生まれるまではよしとして。通じ合うのは中々ないですよv     (2005.7.14サイト掲載)




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