お見通し  ≪景時side≫





 ちゃんには、オレのココロなんてお見通しなのかもしれない。
 自分じゃ隠してるつもりでも、バレてたりする。
 しかも、知られている事を知るまでオレにはわからない。
 参るよね。涙が出そうになる。
 オレね、家族にまで隠してきたんだよ?
 本当の気持ちとか、そういう複雑で見せたくないモノを。

 バレているだけなら、母上にしても、朔にしても。
 気づいていても言わない所があったし。
 ま、全部知られてしまったとも思えないんだけどね。
 
 ちゃんだけは勝手が違う。
 もしかしたら、ちゃん自身気づいていないのかも。
 オレのココロを知ってる事に。
 

 食事もね。オレは気にしていないつもりだった。
 でも、彼女は今までオレが食べていたものを用意してくれた。
 クリスマスなのにね。
 それで気づいたんだ。
 食事にまで緊張していた自分に。
 そして、ちゃんが作るきんぴらが好きだと思っている自分に。
 頭で考えていても、口に出したりはしなかったから。
 どうして彼女が気づいたのか。

 あの夜着にしてもそう。
 驚いてはいたけど、着てくれた。
 もともと夜の事を考えていたらしい。
 今日から始めたかったのだと。
 ただ、自分の両親にお膳立てされて驚いていたんだよね。


 オレのぐちゃぐちゃなモノはすべて。
 ちゃんのふわふわに包まれて溶けちゃうんだ。


 ちゃんが隣にいる朝は。
 安心して目覚める事が出来る。
 君がいないと、夜も寝られない。

 怖いくらいに君を必要としているオレの事まで。
 全部知られちゃってるんだよね。
 ちゃんのふわふわは気持ちがいい。
 オレね、ちゃんのためなら頑張れるから。
 この世界でもやっていける。
 だから・・・・・・信じて?
 





Copyright © 2005- 〜Heavenly Blue〜 氷輪  All rights reserved.


≪景時×神子に30のお題≫の続編風の続編風→現代へ

 あとがき:また気づかされた景時くんなのでしたv     (2005.7.13サイト掲載)




夢小説メニューページへもどる