～Heavenly Blue～景時夢『雷の音』（望美編）

雷の音　　≪望美ｓｉｄｅ≫

　ゴロゴロゴロ・・・・・・
　

　あ・・・雷の音だ。
　雷って、夕方のイメージがあるんだけど。
　早く来ることもあるんだ～。

　この世界では・・・この時代だからかな。
　雷様は怖いんだって。
　道真さんって人の怒りって話だけど。
　そんなのはね、怨霊封印しちゃう私だから。
　あまり心配してないの。
　
　それより実害がね。
　落雷したら、お家が木で出来てるから。
　火事の方が怖いんだよね～。
　電話したら消防車が来てくれるなんて事は無いし。
　隣のお家を壊して延焼を防ぐしかなくて。
　命懸けだよね。生活もかかってる。

「あ～！お洗濯物取り込まなきゃ！！！」
　音がするって事は、雨が降ってくるのよ。
　急いで庭へ下りて、お洗濯物を取り込む。
　お日様の匂いが気持ちぃ～って感じに乾いたのに。
　もったいないもん！
　

　それと。動物も雷が嫌いなんだよね。
「譲くん？どこ～？？？」
　譲くんが走ってきてくれた。
「先輩？！」
「あ、ごめんね～。そんなに急いで来てもらっちゃって」
　足速いね～、譲くんって。
「厩の馬がね、雷で怖がったら大変だから・・・・・・」

「大丈夫よ、。しっかり言いつけてきたわ。それより、
が早く家に入ってちょうだい」
　さ～すが、朔！っと、その前に。
「譲くん、危ないよ。そんなの持ってたら・・・・・・」

「「ゴルフ場で雷！」」

　二人で声がそろって、笑ってしまった。
　譲くんは弓の練習をしていたみたいで、弓を持っていたから。
　すっごい確率だと思うんだけど、ゴルフクラブとかに落ちたり。
　ニュースになってたよね～、眼鏡のふちとか・・・・・・あ。

「譲くんの方が心配だよ、ソレ」
　眼鏡を指差してみた。
「う～ん。大丈夫ですよ。雨が降る前に入りましょうか」

　私はいいけど。景時さんが濡れちゃったら。
　毎日暑いのに、お仕事頑張ってるんだよ？
　むぅぅぅぅ！雷様と勝負しようかしら？

≪景時×神子に３０のお題≫の続編風の続編風→京で二人の子供が？！

　あとがき：ニュースの度に思う。光が一瞬走ったあの瞬間ってことなんだよな～と。　　　　　(2005.8.13サイト掲載)

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