未来の夢  ≪望美side≫





 目が覚めて。
 ぬくぬくぅ〜って見上げたら、いきなり景時さんのドアップ!
 心臓に悪いよぅ〜〜〜!
 こんな近くでみたら、ドキドキで大変なんだから。
 何となく恥ずかしくて、お馬鹿な事言っちゃった。
「あの・・・おはよう?」
「あはは!まだ夕方だよ。でも、朝以外に起きた時って、
なんて言ったらいいのかな?確かに悩ましいよね、うん」

 優しいよぅ。
 景時さんって、どうしてこうなんだろう?
 恥ずかしいのと、嬉しいのとで、景時さんにぴたっと寄り添ってみた。

「あの・・・ね?オレさ、夢で声を聞いた気がするんだよね〜〜〜」
 夢かぁ。私はみなかったなぁ。
 夢って、眠る前にみた花とか、匂いとかの記憶が残ったりしやすいって。
 わりとそういうのみるんでしょ?テレビでみた。
 声って・・・私、寝言でも言ってたのっ?!
「そ、それって・・・・・・」
 背中に汗が。うわわ、恥ずかしい。
「知らない声なんだけどね、これから逢える気がするんだ」
 あれ?寝言じゃないの?よかったけど。
 なぞなぞ?なんだろ〜、わかんない。そういうの苦手なんだよね。
「ど、どうしたの?ちゃん!」
 景時さんが、慌てて私の頭を撫でてくれた。
 うん、大きな手大好き。
「難しいですよ?なぞなぞ〜、頭うにうにぃ〜。答えは何ですか?」
「えっ!?あ、ああ。そうじゃないんだよね〜。でもさ、ちゃんが驚くかも」
 違うの?でも、私が驚く?ますますナゾナゾだぞぅ?
「そのぅ・・・・・・もしかしたら、ややこの声かなぁ〜なんて」
 景時さん、真っ赤だぁ。可愛いなぁ。でも!
「じゃあ、私がお母さんですよね?どうして私の夢には来ないのぉ〜?」
 景時さんが、頬を指で掻いてる。困ったぞのポーズだ。何?
「うん・・・だから・・・ちゃんを驚かせないように・・・かなぁ?」
 う?わかんない。だって、お腹に赤ちゃんいる気がしてるもん。
「驚きませんよ?」
「・・・・・・ひとりの声じゃなかったんだよね」
 は?!なんですと!!!やだ、しっかり驚いちゃった。
 飛び起きたら、景時さんも慌てて起きた。
「あ・・・その・・・嫌だった?」
 嫌とかじゃなくて。核家族が普通で、出生率一人台の世界から来たわけで。
 いきなり二人なの?双子って事?
「それって・・・二人?双子なのかな?」
「あ!どうかな?もっと未来かも・・・しれ・・・ない・・・し・・・・・・」
 ふむふむ。もっと未来かぁ・・・・・・・!!!
「私って、何人産んじゃうのっ?!」
「やっ!もう、一人で十分です、はいっ!!!」
 景時さんが手をクロスさせて慌てる。面白いよぅ〜、うふふ。
「え〜、女の子も、男の子も欲しいなぁ〜」
「ほんとにっ?でも・・・男かぁ」
 だめ?男の子は。
「跡取なんだよね・・・うん。オレさ、自分で大変だったし・・・・・・」
「大丈夫!景時さんと私がお父さんとお母さんだもん。もしもの時は、梶原家、
あきらめちゃいましょう!」

 景時さん、大爆笑だよ・・・・・・。
 ここは、感動のシーンじゃないのかなぁ?またやっちゃった。

「ありがと、ちゃん。そうだよね、何も家督を継がなくてもいいか!」
「そうですよ、陰陽師でも海賊でもなんでも。好きなことすればいいです」
 景時さんがぎゅぎゅってしてくれた。
「あんまり無理しなくていいんだよ?でも、オレのややこを産んでくれるのは嬉しいな」
「二人のだよ〜?私もしっかり働いて。頑張って育てようね」
 そうそう、私も働くもん。家事だけじゃなくて。
 夫婦共稼ぎっていうの?そういうのもありよね。
 この、半端に身に付けちゃった剣術、活かせないかしら?
 


 ところで・・・全部で何人分の声だったか、教えてくれなかったよ?
 子供たち!私の夢に来なくて、どうするのよっ。





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≪景時×神子に30のお題≫の続編風の続編風→京で二人の子供が?!

 あとがき:結局、望美ちゃんは景時くんが大好きなのです。いつまでも新鮮夫婦でv     (2005.7.5サイト掲載)




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