そんなつもりじゃなかったのに  ≪望美side≫





 朔に、景時さんが無理してるっポイのって。
 遠回しに相談した。
 あまりハッキリ言うのも憚られる内容だし。

「最近甘えてくれなくて・・・ちょっと寂しいんだ」

 これがまずかったみたい。
 朔の表情が一瞬変って見えたもの。
 すぐにいつも通りになったけど。
 まさか、あんな事になるなんて・・・・・・。

 今日も景時さんが早く帰ってきた〜vって。
 玄関にお出迎えに行ったの。
 私が「おかえりなさい」を言うより早く、朔の扇子が景時さんに!
 しかも頭にクリーンヒットだよ!!!
 ちょっとだけ、朔ナイスコントロールとか思っちゃった。
 景時さん、ごめんね。
 そうだよね。
 朔に相談したら、こうなっちゃいそうな事くらいわかってたのに。

 そのまま景時さんと朔はお部屋に行っちゃった。
 景時さん、朔に絞られてそう・・・・・・。
 ちっとも悪くないのに。
 
 考えてみれば、景時さんは大人なんだよね。
 甘えてくれるのだってさ。
 私に合わせてくれてたのかもしれないし。
 合わせてた・・・のかな?
 悪い事しちゃったな。

 だよね〜。あんなに格好良かったじゃない、生田で。
 あれが景時さんの真実の姿なのよね。
 つい溜息をついてしまったら、お母様に聞かれてしまって。

「どうしたの?さん」
「景時さんって本当は格好いいんですよね・・・・・・」

 しばしの沈黙の後、お母様が大爆笑して下さったわ。
 また外したのね、私・・・・・・。

さん。あの子はね、小さい頃からやれ跡取だだの、もっとしっかりしろだの。
私にしてみれば、少し可哀相な事をしたなと思っていたの。それがさんには
堂々と甘えていたでしょう?たぶん、そっちが本当の景時よ」

 そっかな?でも、景時さんのお母さんが言うんだから間違いないよね!
 よぉ〜し!今晩、無理してる理由を聞き出しちゃうぞっと。
 ついでに、朔に叱られた分もフォローしよ。
 だって、仲良く楽しくがいいじゃない?

 夕餉の支度は殆ど終わっていたんだけど。
 景時さんにだけ特別にもう一品追加で作ろう。
 まずはご飯からよね。作戦開始!
 





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≪景時×神子に30のお題≫の続編風の続編風→京で二人の子供が?!

 あとがき:前向き望美ちゃんが好きですぞvファイト!     (2005.6.19サイト掲載)




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