～Heavenly Blue～景時夢『いつもと違う』（望美編）

いつもと違う　　≪望美ｓｉｄｅ≫

　ますます景時さんが変になった。
　帰りが早くなったまでは、長く一緒にいられて。
　嬉しいなぁ～って。
　
　お花とかね、くれるのも。
　小野小町さんな気持ちで。
　毎日訪ねてくる恋人の百夜通いのお話みたいで。
　もちろん最後はハッピーエンドだよ。
　私と景時さんは夫婦なんだし。
　ただね、お家が別じゃなかったから。
　通ってもらうとか、文とかそういうのなかったし。
　恋人時間をやり直してるみたいで楽しかったの。
　そう、贈り物も嬉しいなぁ～って。

　変なのは帰宅後なんだよね～。
　膝枕遠慮するようになった。
　どんなに私が忙しくても、後ろについてきて。
　「して、して～」って、可愛かったのに。
「今日は・・・いいの？」って聞いても。
「今日はさ、大丈夫だから！」
　何が“大丈夫”なの？

　お風呂上りに髪を拭いてあげようとしても。
「平気、平気～！これくらい自分で出来るって！」
　今までは、髪から雫がぽたぽたでも。
「ちゃんに拭いて欲しいんだ」っ言って。
　座って良い子で待ってたくらいなのにっ。
　何が“平気”なの？

　夜に物語を読んでくれるときも。
　抱っこはしてくれるんだけど。
　目を絶対に合わせようとしないの。
　しかも、一心不乱に読んでるし・・・・・・。
　学校の勉強じゃないんだから。
　のんびり読んでもらうのが心地よかったのにぃ。
「疲れてるならいいですよ？」って言っても。
「いいの、いいの。だって、ちゃん物語好きでしょ？」
　私が好きなのは、景時さんの声なんだよ？
　物語はついで。
　ただしゃべってって言っても無理だろうから。
　たくさん声を聞きたかっただけなのに。

　一番の変は。
　必死に眠ろうとしてるってトコかな。
　なんかもう、可哀相なくらい目をぎゅぎゅって閉じて。
　寝ようとしてるみたいなんだけど。
　余計に寝られないみたい。
　
　それに・・・・・・しないし。
　何も・・・・・・しないし。
　飽きちゃった・・・とか？
　

　明日、朔に話してみようかな・・・・・・。
　迷惑かな・・・・・・。
　サビシイな・・・・・・。

≪景時×神子に３０のお題≫の続編風の続編風→京で二人の子供が？！

　あとがき：景時くんが挙動不審です（笑）　　　　　(2005.6.16サイト掲載)

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