幸福 皆で鎌倉から京へ戻ってきて。 結局私と譲くんと白龍は今まで通り梶原邸でお世話になっていて。 将臣くんは、九郎さんのところに居候になった。 重盛さんって人のお邸を改築中なんだって。 そこが将臣くんと譲くんのお家になるのかな。 経盛さんのお邸が敦盛さんのお家。 敦盛さんのお父さんのお家。敦盛さんが育ったお家。よかったね! 週に何回かは九郎さんのところでリズ先生に稽古をつけてもらって。 時々ヒノエくんが顔を出してくれる。 白龍と黒龍におやつを作るのも楽しい。 二人とも、普通の子供みたいなんだ。 そのうち大きくなるんだよね。 白龍は、わざと小さくなってもらってるんだけど。 早く黒龍が大きくなるといいなぁ。 朔が待ってるんだから。 後はね。花嫁修業中! 来月には、景時さんのお嫁さんなの。 朔が・・・怖い。半端なく怖い。 舞もね、所作が綺麗になるからって。 前より厳しい指導をいただき。 書もね、毎日書き取りしてる。 正座でお習字が普通の世界なんだよね。 自慢じゃないけど、書道なんて習ったことない。 これ、厳しいんだ。 自分の字が読めないよ・・・・・・ あとお作法。 着物で動くのなんて慣れてないから。 そっちが大変だった。 台所とか下仕事はあんまりしなくていいんだけどね。 それでも。 お洗濯だけは別。 景時さんのと自分の分だけはしてるの。 たまぁ〜に早く帰ってきた景時さんが手伝ってくれたりして。 しなくていいよって言ってくれるんだけど。 景時さんがしたい時に、しやすいでしょ? だから、これだけは続けるの。 景時さんは仕事の話をしない。 だから、時々お邸を抜け出して京の町を歩くんだ。 なんとなくそういう時は、リズ先生の気配を感じる。 見守られてるんだなぁ。不肖の弟子ですいません。 でも、自分の目で見ないとね。 あちこちに戦の傷跡がある。 まだ厳しい状況なんだ。 それでも、戦いは終ったから。 これからは、平和な世が続くようにと思う。 運が悪かったのは。 見回り帰りの九郎さんと景時さんに見つかった事。 すっごく怒られた。 九郎さんが、もうカンカン! 源氏の神子が、嫁入り前に一人でフラフラとって。 リズ先生ずるいよね。 ついてるから大丈夫くらい言いに来てよ! おかげで正座で一時間のお説教。 足が痺れて立てませんでしたーーー! 景時さんも助けてくれませんでしたーーー! お家に着いて。 景時さんの悲しそうな顔みたら反省した。 これからは出かける時に、部下の人と出かけるから。 心配しないで? ちゃんといい奥さんになるから。 そうなの。心配かけたかったわけじゃないの。 気をつけなきゃ。 でも、私っていい剣の腕前だと思うのよね〜。 意外と安心じゃない? ほんとうは。 景時さんと手を繋いで。 お出かけしたいんだ。 デートっぽいことしたいの。 でね〜、木陰で一緒にお弁当食べて。 膝枕とか・・・きゃ〜!!! 恋人っぽいことたくさんしたいなぁ。 奥さんになる前にしたいんだよね。 お休み・・・取れないのかなぁ。 |
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≪景時×神子に30のお題≫からお題拝借。お題元はコチラからどうぞ。
あとがき:いろいろ考えている時が一番楽しいよね♪ (2005.2.19サイト掲載)