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 『看病の仕方』  知盛×望美編







 困った。このオトコ、計算してココにいるんじゃ・・・・・・。

「・・・クッ、どうした?」
 いえ、どうしたはこっちが言いたいセリフ。

「・・・熱は・・・・・・少しは下がったか?」
 あの〜、額をつけないで下さい。ついでに、どうして一緒に寝てるの?
 いつ目が覚めても視界にいるんですけど?出仕は?

「と・・・りぃ・・・・・・うつ・・・る・・・あっ・・・・・・・て」
 どうにか向こうへ行って欲しいのに。居座るよ、このヒト。

「・・・冷たい女だな?こうして・・・熱を分けているのに」
 ほんと、大問題です。普通に言いなよ!
 アンタは今、単なる湯たんぽだから!その言い方、エロい。

「っと・・・・・・れて!」
 離れてよぉ。こんなにくっつかないで。汗臭いし、本当にうつるってば!

「・・・クッ、そう潤んだ瞳で怒るなよ。その気になるだろう?」
 どの気じゃ!と、いつもなら怒鳴ってる。
 病人相手でも気にしなさそうだからコワイ。

 必死に突っぱねる腕を軽々と掴まれてしまった。
 しかも───


「んぅぅぅ・・・・・・・・・」
「俺を拒否するのは許さないぜ?・・・・・・そろそろ薬の時間だな」
 何、その笑い。やだー。こんなキスしたら、うつってるよきっと。


「・・・何がお気に召さないのかは知らないが。今までこうして飲ませていたんだが?」
 頼んでない!そんなの、頼んでないからーーーーっ!

「・・・・・・んっ・・・・・・んぅ・・・に・・・にが・・・・・・」
「待ってろ」
 待つ?!これ以上何をする気?口移し以上はしなくていいから!
 普通に茶碗から飲めるよ、起こしてさえくれれば!

 ・・・考えるだけ無駄だった。白湯まで口移し。
 もうね、知盛に風邪うつっても看病してあげない。
 自分で風邪菌もらいにくる馬鹿オトコなんて知らない。

 でも、いつもいてくれるのは嬉しかった。ここだけ感謝。
 看病全部のうちの、ほんのちょこっとだけね。