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『看病の仕方』 景時×望美編
夜中、ふと目覚めると景時さんと目が合う。
「どうしたの?喉が渇いた?それとも・・・汗かいたとか?朔を呼ぼうか?」
汗臭いかなぁ〜とか、寝言言ってないかなぁ〜とか、寝相大丈夫かな〜とか。
心配事はたくさんあるんだけど、景時さんを見ると安心する。
「へ・・・き・・・です・・・・・・」
静かに目を閉じると、額の布が冷たいものに変えられたのがわかる。
急いで手を捕まえる。景時さんの手を───
「大丈夫。ここに居るから」
声がするのに心配で、また目を開けてみる。
「ん?」
「・・・とき・・・さん・・・風邪・・・うつ・・・ちゃう・・・・・・」
自分で思うより、声が出ない。
「ああ。それなら平気。朔に言われた〜。オレって馬鹿だから風邪ひかないよ?」
嘘だよ、そんなの。声が駄目ならと、首を振る。
「あらら。動いたらだめでしょ〜、落ちちゃったよ」
額から滑り落ちた布をしっかりまたのせてくれた。
「う〜ん。オレがいると落ち着かないか。じゃあ朔と替わるね?」
ヤダ!いかないで!
必死に褥を叩いてアピールする。ひとりはヤダ。景時さんがイイ。
「ん〜?オレでいいの?」
“で”って言った〜。それは嫌。
「・・・・・・やっぱり朔を・・・・・・」
ヤダ、ヤダ、ヤダ!行かないでっ!
「ふむ。望美ちゃん、寝た方がいいって。ね?そんなに暴れたら肩出てるし」
衾をかけてくれようとした手を掴む。景時さんがイイ。
「え〜っと。今から図々しい事言うけど・・・イイ?」
うん。イイです。合図に頷く。
「望美ちゃんは、オレがココにいた方がイイ。あってる?」
二回頷く。大正解!
「そっか。じゃ・・・少しお邪魔しちゃおうかな」
・・・ええっ?!それってば・・・お隣さんですよ?
「これなら布も押さえていられるし。こうすれば・・・声も聞こえそうだし?」
そんなに近づかないで〜〜〜!
急いで衾に潜って顔を隠す。
「あらら。でもさ、ココにいるからね?」
優しい景時さんが大好きです。
でも・・・・・・これじゃ熱は下がらないと思います。
そんなの言えないけど。