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『病気の時には・・・・・・』 景時×望美編
望美の様子が変だ。 いつもよりはしゃぎすぎている。
景時は、朔と望美の間に割り込んだ。
「兄上?!」
朔に構っていられない。望美の腕を掴み、額に手をあてる。
(熱い───)
「朔!寝床の用意して。熱がある」
景時は素早く望美を抱き上げた。
「えっ?!は、はい」
慌てて景時の後を追う朔。
「大丈夫ですよ、景時さん」
「大丈夫じゃないから!」
心配の所為で口調が強くなってしまったのだが、望美は叱られたと思ってしまったらしい。
それきり大人しくなった。
寝床が用意され、弁慶への繋ぎもつけてようやく寝ている望美の傍へ腰を下ろした景時。
そっと頬に触れてみると、望美の瞼が動く。
「あ、ごめん・・・起こしちゃった?」
「・・・寝てなかった・・・ですよ?」
望美が景時に笑いかける。
「駄目だよ、寝なきゃ。もうしばらくしたら弁慶が薬を調合して持ってきてくれるから。それまで我慢して」
額の手拭をとろうとすると、望美の手が景時の手を掴んだ。
「景時さんの手・・・気持ちぃ・・・・・・」
「じゃあ、こうしてようか」
温くなった手拭を取り替えると、望美の隣に手枕で横になり、望美の頬を撫でつづける。
「うん・・・・・・ごめんなさい・・・・・・」
「謝らなくていいんだよ?体調悪いのに気がつかなくてごめんね。君は頑張りすぎるから・・・・・・」
「・・・・・・ごめんな・・・さい・・・・・・・・・・・・」
景時の手が、望美の目を閉じさせた。
「これからは、つらい時はオレに言って?約束しよ」
「・・・・・・はい・・・・・・・・・・・・」
「オレが居るから・・・・・・・・・・・・」
オレがいつも傍にいるから───