六月生まれの貴女へ





 そろそろ君の誕生日。
 頭を悩ますのはプレゼント。
 大切な君の生まれた日。
 その記念すべき日に、オトコをあげたいのはこれ人情。

 テレビでよくやってるよね。
 薔薇の花束持って。
 さり気なく宝石を贈る。
 アレだ。あれがいいハズだ。
 でもさ〜、ちゃんにはピンクだよねって思う。
 薔薇はピンクにしよう、うん。
 赤い薔薇は・・・後で。
 そう、結婚の申し込みの時に。


 
 で、宝石に決めたまでは順調だったんだけど。
 普通は何を贈るの?
 CMじゃ、中身までは説明されていない。
 説明されているCMは、結婚十年目とか。
 オレにはまだまだ遠い未来のものばかり。

 さて、困ったと書物を漁る。
 こういう時にオレが頼るのは本。
 案外ね、いい事書いてあったりするんだよ。
 鉱石の本だったんだけど。
 陰陽術とかでも石は使ったしね。
 多少の知識アリ!

 しばらくして、オレの知識は学術的なもので。
 この場合、役にたたないと思い知ったけど。
 偶然にも誕生石なる記述を見つける。
 しかし、この本にはそれ以上書かれていない。
 ここではダメだ。
 書店の違うコーナーを探す。
 最近じゃ検索の機会が置いてあって。
 なかなか便利だよね。

 “宝石ことば”───これだっ!
 オレは実用書のコーナーへ足を向けた。

 

 六月の誕生石は真珠だった。
 『純粋無垢』なんて、まさにちゃんにピッタリ!!!
 これだ〜、これにしよう。
 続いて云われを読む。
 人魚の涙に月の雫・・・・・・
 月の・・・雫・・・・・・

 ちゃんがあの世界へ神子として降り立ったことは必然。
 オレがこの世界へこられた事は、まぐれみたいなもので。
 月の・・・お姫様だと思っていたんだよね。
 まさかオレの想いに応えてもらえるなんて。


 奇跡に感謝し、君の誕生日を祝おう。
 ちゃん、お誕生日おめでとう! 





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 あとがき:人魚の涙ですよ!綺麗だけど儚い例えですねぇ・・・うん。     (2005.6.14サイト掲載)




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